[せめてものお礼]

ちょっといい話系。ガイシュツかもしれんが。

太平洋戦争の激戦地ペリリュー島で戦後戦没者の遺骨を捜索し、
弔っていた人がいました。
団長も高齢となり、資金も苦しくなり最後の活動といわれていた
際、団長が洞窟で足を滑らせ、転落し行方不明となってしまいました。

洞窟は海とつながっており、捜索作業は難航しました。
何日も経ち、最後の捜索をしていた際、海に目をやると
沖の方で鳥たちが何かを守るように旋回しています。
「まさか?」と思い、そこに近寄ると、今しがた生きていたような団長
の遺体がそこになりました。
ここの海域はサメが多く、遺体が完全な姿で見つかる事はありえない
ところです。

「英霊が守ってくれたんだ・・・」通訳がつぶやきます。
「自分たちを弔ってくれたお礼に、サメから守り、団長の遺体は
ここにあるぞ!と鳥たちを使わせたんだ・・・」


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