[イタ電]

小学生の時 イタ電してた。
相手の反応が面白くて 色んな所にかけてた。

その日も 適当に番号を押してイタ電したんだ。

【トルルルルル・・・トルルルルル・・・】

いつもこの音を聞くとウキウキした。
【ガチャ】って音がして誰かが受話器に出た。
最初はいつも通り無言電話、
その後に相手の反応を見てから
自分はからかうことにしてた。

自分『・・・』
相手『・・・』

相手は自分のことを名乗らなかった。
まぁ そういう人は
今までにもいたから自分は気にしない。
後で ボロ出して『イタ電か?』とか聞いてくるからだ。
もしくは 勝手に切れる。
そうしたら また違う所にかければ良いだけのこと。
自分はずっと無言のままでいた。

自分『・・・』
相手『・・・』

・・・かれこれ10分ぐらい経ったと思う。
相手も自分も全く反応がないままだった。
ちょっと自分は飽きてきた。
相手の反応が無くて つまらなかったから。

更に5分ぐらい経過した。
あまりに反応無くてつまらないから
電話を切った。
こっちから電話を切るのは初めてだった。
自分は無言で電話を切った。

『つまんない相手だった・・・。』

そう思ったのち
今度は別な所にかけようと思い
電話のダイヤルに手をかけようとした時

【トルルルル・・・トルルルル・・・】

電話がなった。
自分はすぐに出た。

自分『はい もしもし』
相手『・・・』
自分『もしもし?』
相手『・・・』
自分『もしも〜し 聞こえてます?』
相手『・・・』

続く