[バアサレ]

言葉というものは不思議なもので、それぞれに「念」が込められると色々と人の心に訴えかける。
事実、人は「心」、即ち「念」がこもった会話や歌手の歌に共感し、感動したり深い悲しみを覚えたりする。
小説を読んでも同じ事が言えるだろう。しかしそれは感動や悲しみだけに言える事ではなく
「怨み」でも同じである。前置きはここ迄にして、本題へ入ろう。
つい最近、友人が悪ふざけで話していた怪談で、人に話してはいけないとされていた話がある。
酒が入っていたのとその場のノリで話してしまったのだが、今となってはあの場に友人がいなければ良かったのにと思う。
友人が話したのは極簡単な呪文のような言葉だった。
詳しく聞くと、言葉自身に物凄く強い「怨念」がかけられており、数珠繋ぎに不幸度が上がって恐怖体験をするらしい。
その話を聞いてしまった自分には恐怖体験の扉が開かれ、軽い恐怖体験が始まりだしている。
この先段々レベルが上がっていくと、何が起こるか分からないという不安が募る。
自分と同じ恐怖を共有してもらいたい気持ちと、友人への怨みを込め、
迷惑かもしれないが正体が出ないここで話をさせてもらう。
この言葉がタブー化され、聞いただけで力を発揮し続けるのは、自分のような人間が沢山いて、
こういう事が繰り返されていくからだ。言葉に込められた「念」はどんどん増え続け、
言葉の威力も比例して留まる事を知らない。今後も上がり続けるだろう。
信じるか信じないかはあなた次第だが、数珠繋ぎの恐怖体験が嫌で聞きたくなければこの先は読まない方が良いだろう。
その念の込められた恐怖の言葉は「バアサレ」。信じるか信じないかはあなた次第だ


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