[同棲生活]
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別に俺にはストレスはなく、納得いかなかったが、その日は無事にタクシーで帰路についた。
俺はヘタレなので母親に相談した。余談だが俺の親は元々霊感が強く、俺は半分馬鹿にしていた。

が、今回の相談で親の霊感を連想させるような言葉を投げかけられるとは思いもしなかった。
母「あんたそれ憑かれてる時もなる症状だから気をつけなさいよ本当に」
俺は内心、いや普通に焦った。
俺はその日から部屋に一人でいると過換気症候群によくなるようになった。
ヘタレな俺は引っ越してばっかなのに早く引っ越したくてしょうがなくなった。
次の日から、なるべく一人で部屋に帰らないように、大学が終わったら
スロットいったりして時間を潰してから彼女を会社まで迎えにいって一緒に部屋に帰る毎日だった。
そんで1ヶ月くらいしたときのこと、彼女を車に乗せてアパートの駐車場の前まで来たときにだった。
前にも書いたが俺の駐車場は俺の車1台分のスペースで、ちょうど階段を下りた脇にあるんだけど、
その日、その俺専用駐車場に人だかりが出来ていたんだ。
しかもみんな喪服。お坊さん1人。俺専用駐車場の真ん中に花束、線香。俺、彼女、大大パニック。
俺は車を端に止めて駆け寄りお経を読んでいるお坊さんを無視して事情を説明してもらった。
お坊さんは「もう大丈夫ですから心配しなくていいですよ(ニッコリ)」
はぁ?わけわかんねーよその前になんでこういう状況になってるのか説明してくれといったら、
喪服をきた50代くらいのおばさんが、
「うちの主人がねぇ、ここで自殺しちゃったのよ。ごめんねぇ迷惑かけて」
俺、開いた口塞がず。どうやらその自殺は俺が引っ越してくる前の出来事で、
俺の部屋の前の住人が自殺者だった。
俺は「なんでいまさらココでこんなんやってるんですか?」
と、聞いたら、お坊さんが、
「まだ成仏できてないみたいなんだけどもう大丈夫ですから。」
まだ成仏できてないって…。もう大丈夫ですからとかいわれても
俺はもうそのアパートにはいられず、大家に文句いってすぐ引っ越したのでした。

ちなみに引っ越してから症状はピッタリ止んだ。


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