[花束]

じゃ俺また投下します。
デリヘルで八王子のとあるホテルまで送迎した時の話。
国道20号線を、山奥までずーっと下って、国道沿いにたたずむホテルだった。
人気もなく、ファミマがちょっと近くにあるくらいだった。
駐車場にとめて風俗嬢を降ろして、車の中で携帯アプリをやってサボる俺。
そろそろ始めるか。と、ポスターとボンドをもって電バリ開始。
車から外にでると、怖かった。周りは森で囲まれてて滝?川?よくわかんなかったが
水の流れる音が聞こえる。頭の中に水があるところに霊は集まる、という余計な何処かで見たフレーズを
思い出してしまった。
前に書いた体験をしてから1ヶ月くらいだったので、俺の中のビビリは敏感になってた。
ぶっちゃけここでは電柱にポスターを貼る作業はやりたくなかった。
けどやらないわけにはいかなかった。なぜなら俺が非番の時は店長(ヤクザ風)がドライバーをし、
俺が電柱にどれだけポスターを貼ってるかを仕事がてらにチェックされるのだ。
貼ってないからって別に殴られたり、罵声を浴びせられるわけじゃないが信頼されていたので、
ちゃんとやらなきゃという変なプライドがあったのだ。
俺は人気のない国道沿いに走行する車の運転席からうまく見えるように
手際よく電柱にチラシを貼っていった。
10分くらいして、もういいやと思い、車に戻ろうと駐車場に向かった。
ぶっちゃけ駐車場が一番怖かったw俺は車の中に入り、スロットのアプリをやってた。
もちろん音楽流して。んで5分も経たないくらいに、
「コン」
って車の後ろのガラスから音がした。小心者な俺は一瞬で氷ついたが、
木が多かったので、枯葉か何かだろうと思い込むことにした。
んでまた音がすんの。コンって。怖かったけど枯葉か何かであることを信じて外に出たわけ。
んで後ろのほう見たんだけど、木なんて一本もなくてただフェンスがあるだけ。
フェンスの向こうは滝?川?(結局わからなかった)がザーザー音立てて流れてた。
俺はタバコ吸ったままフェンスにもたれかかって恐怖心を払おうと、
わざと滝?川?がある暗闇を眺めながらたそがれてみたわけですよ。
「ふう…デリヘルのドライバーは辛いぜ…」みたいな。やべぇ俺かっけぇみたいな。
そんな感じで別のこと考えて恐怖心を払ってたわけです。

んで一服終わった後、さすがに川に吸殻捨てんのはまずい。幽霊いたらマジ切れされてなにされるかわかんね。
などとビビリ全開で吸殻を地面に捨てて足で踏み踏みしてたんです。
足元にフェンスにくくられた花束。はっきり見ちゃったんです。
俺ダッシュで車に飛び込み何食わぬ顔してファミマに逃げましたよ。
マジ泣きそうでした。心臓バクバク。


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