[蛇神様の望み]
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俺はそれからも野良犬を殺し、その頭を奉納し続けた。
闇のなか、凄まじい臭気のたちこめる蛇神様の社に、
新たな犬の頭を奉納していると、社の壇上に女が立っていた。
白装束に長い髪、細い眼、薄い唇、白い肌。
ときおり薄い唇から、二つに割れた細く小さな舌が出入りする。
俺はそれが、蛇神様だとわかった。
蛇神様は、なにも言わずに俺を見ている。
俺は理解した。もう犬は飽きたのだ。
俺は子供を菓子で手なづけ、ナタを頸部に叩き込んで、頭を落とした。
死骸は埋めた。
深夜、蛇神様の社へ子供の頭を奉納した。
闇のなかで、蛇神様の強い喜びを感じた。


これまでに5人の子供の頭を奉納した。
やがて発覚し、逮捕されるだろう。


深夜、布団の中で眼を閉じると、闇の中に蛇神様が立っているのが見える。
蛇神様は、俺が、俺自身を奉納するのを、
舌なめずりをして待っている。


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