[寝言]
同じく病室ネタで、こんなのがあります。これも、怖くはありませんが・・・
怪我をしてしばらく入院する事になった。
隣のベッドの青年と親しくなり、
よく将棋を打ったり趣味の話題で盛り上がっていた。
ある日、青年とTVを見ていたら
北朝鮮の拉致疑惑の話が放送された。
常々あの事件に怒りを感じていた俺は
「まったく、朝鮮人は何考えているんだよ!
あんな国は早く国連軍にでも制圧されちまえ。なあ?」
と、憤りにまかせた軽口を連発。
「ははは、まったくですネ」
青年も笑いながら相槌を打っていた。
それから数日後の深夜。
寝つけずごろごろしていると、隣のベッドから
妙な声が聞こえてきた。
青年の寝言だった。
「...アボジ...チュン...チャン..スンリホー...テサウ...ニダ...」