[家族の奇行の真相]
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めっちゃ気持ち悪くて、両親のほうを見たら、これまた両親も無表情で涙を
流してます。もう完全に放心状態…。よく見ると口元が微妙に動いてて
何を言っているのか分かりません。「ぁ……ぃ」聞き取れてこの程度でした。

その瞬間、自分の周りの景色が真っ赤になり、徐々に色あせてセピア色になって
意識が…なくなる…と思ったら、いきなり周りの景色が一変してました。
どっかで見覚えあるような…と思ったら従兄弟の家でした。
深刻そうに叔父が俺の顔を見ています。

「え…何でここにいんの??」全然事態が飲み込めません。
そのうちぞろぞろと周りの人たちが集まってきました。
最初は「今までのは全部夢だったのか??」と自分で推測してましたが、叔父の家にいる
経緯が全く分からないし、なぜか祖父母もいるし、あちこち包帯だらけで、完全に
パニック…。

「記憶がないならないほうがいいんじゃないか??」とか祖父が言ってたのですが、
叔父は「こいつには何があったか話しておかんとならん。まだ犯人も捕まってないし、
1週間後にまた警察の人が来るだろう」ってな具合で叔父から全貌を聞いた。
僕の家族は1月1日に何者かの放火にあって全焼したようです。

僕はたまたまコンビニに行っていたので、助かったみたいなんですが、
犯人と思われる人を見たために、後頭部を殴られ、全身をバットかなんかで
めったうちにされて、記憶を失ってしまったそうです。
搬送先の病院でずっと生死をさまよった後、回復してから叔父の家に引き取られた
そうです。そして今は3月…2ヶ月も記憶を失ったまま、リハビリを続け、たった
今、記憶が戻ったとのことでした。

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