[呪う]

友達Mと、地元で結構有名な心霊スポットになってる神社に行った時の話

時刻は午前一時すぎたころだったと思う
神社といっても本当に小さな境内があるだけ。
入り口から境内まで30mほどの距離しかないし、
参道の両脇に木々が生い茂っていて昼でもうす暗いものの住宅街に
囲まれているので、別段怖い雰囲気ではなかったんだよね。
とりあえず神社の前の道に車を止めて境内まで歩くことにした。

いい忘れてたけど、その神社では十年程前に中年男性が自殺してる。
その中年男性ってのがMの同級生のお父さんだったらしい

上記の話をMに聞きながら門をくぐったわけ。
そしたらギュウって左足が痛くなってさ。足だけじゃない、
頭も肩も腕も、とにかく左半身が痛くなって
(あ、これはまずいな・・・)って思ってすぐ車に引き返した。
そのあと家帰って塩ふって払ったら痛みなくなったんだけどね

怖いと思ったのはこの後なんだよ

次の日、Mが家にきてマターリ話してたら、いつも遊んでるメンバーの一人(R)から電話がかかってきた

「今からお前んち行くから!」
Rは少し慌てた様子だった。
10分程でなぜか傷だらけのRがやってきた。
しかも左半身だけ
驚いて理由を聞くと、
「とりあえず消毒液くれ」
ってことでRの手当てをした(幸いすり傷と打撲程度の軽い怪我ですんだ)
その後Rが話してくれたんだけど、
怪我の原因は事故。学校からバイクで帰る途中車が突っ込んできて
避けた拍子に思いっきり転倒したらしい。
問題はこのあとなんだよ。
私とMが神社に行った前の日、Rと友達(K、私も仲良い)も神社に
行っていたとのこと(これはMから聞いていた)。

まあ、二人はただ神社の前を通りすぎただけなんだけど、
その時こんな会話があったらしい
「この神社はまじで幽霊が出る」たったこれだけ。
そのあとは神社の中に入ることなく帰ったっていうんだけど、
その日の夜に異変がおきた。
Rが寝てたら急に金縛りにあって、目を開けると
天井に赤黒い顔したおじさんが張りついてRを睨んでたって。
ビビリながらも目を離せずにいたら、声が聞こえてきた

「お前ら呪ってやるからな・・・」

もうその時点でRはかなりパニックだったんだけど、それでも声は続いた

「お前ともう一人・・・呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる・・・



・・・今からそいつの所へいく」
そこで金縛りが解けておじさんもいなくなってた。

それ聞いて私とMは昨日のこと(神社に行ったら左半身が痛みだしたこと)をRに話した。
Rは一瞬ギョッとした表情になり、すぐさま口を開いた
「本当かよ・・実はさぁ、神社の前通りかかった時俺とKも左が
重いって話してたんだよ・・・」
そして今回のRの事故・・・
偶然とは思えず皆でお祓いに行った。

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