[ボールが弾む音]前ページ

こう書くと陳腐だと思われるかもしれないが
何ともいえないいやぁーな感じがして動こうという気が起きなかった
俺を押しのけるようにBが前に出て扉に手をかけると一気に開け放った
これまた何もなかったがさっきのような拍子抜けした空気にはならなかった
DとEが後ろでガタガタ震えているのが分かり
二人を扉から隠すように体を移動させていった
いきなりBが何かを殴っていた、最初は何もない所殴ったように見えたが
よく見ると拳のあたりに「何か」いた
具体的な「何か」があるのではなくそこだけさらに真っ暗になっていて
向こう側が見えなかった、Bはもう一度それを殴ると
すぐにこっちに戻って「逃げろ」といってきた
多分動けないであろうDとEを俺とCとで問答無用で担いで逃げた
逃げてる最中そこら中の他より暗い影からあれが来るかとビビりながら
校門乗り越えてとにかくチャリで逃げて行った

あまり怖くはなかっただろうけどこれでこの話はお終い
後でBに殴った時のこと聞くと
「はっきりとした手ごたえはなかったけど当たった感触はあって
なんというか薄いカーテンみたいな布を殴った感じに近くて
当たった瞬間の感触はあるけどそのまま抵抗が殆どなく突き抜けたね」とのこと
あからさまな心霊現象は体験したことないけどこういったプチ体験は結構あって
なぜかこいつらと一緒の時に起こる、霊感持ちがいるのかな好評ならまた書くかも


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