[真顔の谷○子]

いきなりですけど、私がまだ小学生低学年の時の話。(微妙に長いかも)
私は小さい頃、中学生の姉と共同の部屋でした。
部屋には二段ベッドがあり、姉が上段で私が下段に寝ていました。
その日は私より先に姉が寝ていて、声をかけましたが返事は無く姉はもう熟睡していました。
私は小さい頃からベッドに入ると、考え事をしてしまい中々寝付けない子で
その日も考え事をしながら、上のほう見ていました。
だんだんと暗い部屋の中でも目が慣れてきたので、寝たままの姿勢で
何となく部屋の中を見回すと視界の端に黒いものがフッと見えました。
一瞬ドキッとしましたが「何かな・・・」とその方向に目をやると
上段から垂れ下がった姉の髪の毛でした。
「な〜んだ」と思い視界を戻そうとした時、「んっ!」と違和感を感じました。
もう一度、その方向を凝視すると姉の髪の毛の長さがあきらかに増えている
それも20cm位だったかな。怖くなって少しの間目を閉じた、でも気になって
うっすらと目を開けた。それは髪の毛なんかじゃなかった。
顔だった、明らかに姉とはちがう、カチューシャをした女の顔だった。
二段ベッドの上から、逆さまに覗き込むようにしてこっちを見てる女だった。
長閑にスズメと戯れる案山子くんのダークな一面を見てしまった感じです。
なんかトラウマになりそう…。

語り口が読みやすかったので、また何か体験談有ったらよろしくです。
続きというかその後です。

もう、あの時は全身の筋肉がいっきにググッとなって自ずと金縛り状態。
息をするのもやっとでした。
このままじゃ駄目だと思い、力いっぱい目をつぶり「ママン!」と腹の底から叫び
凄い勢いでベッドから飛び出し、急いで母の部屋に飛びこみました。
その日は母と寝て。その家を引っ越すまで必ず姉より先に寝ていました。
女の顔は今でも覚えています。例えると谷亮子から笑顔を省いた感じで、真顔の谷亮子。
だから谷亮子を見ると、今でもゾッとする時があります。

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