[猫妖怪]

電車の中からケータイで記念カキコ

もう20年以上も前の話。
俺の家族はホントに夜更かし家族で、当時4才だった俺はその日も夜遅くまで両親と一緒に二階にある居間でテレビを観たり、おやつを食べたりしてマッタリと過ごしてた。
深夜も0時をすぎて、テレビの放送も終了した頃、なにやら外から猫が威嚇する時に出す様な気味の悪い、獣じみた鳴き声が聞こえてきた。
「猫がケンカでもしてんのかな・・・?」
と、その時は気にとめなかったんだけど、時間が経つにつれ、その鳴き声は次第に大きくなっていって、猫というより猿の叫び声みたいな感じになって、仕舞には女の悲鳴みたいに成っていった。
さすがに父もいぶかしがったのか、窓の近くに座ってた俺に
「おい、ちょっと外をみてみろよ」
と言った。
俺はメンドくさいなぁと渋々カーテンを開け、窓から外を覗いてみるとソコには、女なのか猿なのか解らない薄気味悪い顔をした、ザンバラ髪で全身が群青色、だけど眼だけがギラギラと光っている、正に化け物が俺ン家の前に立っていて、モロにそいつと眼が合った。
その化け物は俺をジッと睨むとニヤリと笑った。
大きく開かれた口から覗く歯もギラリと光っていた。
全身が総毛立ったのを憶えている。

次の話

Part100menu
top