[不良物件]
俺が家を出て一人暮らしをしようと、不動産屋さんといろいろ家をみて回った日の事。 
いろいろ見て回った何軒かめのアパート。 
それまで気さくに話してた不動産屋さんが何やらぎこちない。 
懐に手を入れて案内してくれた。なんかこう、外国の刑事が銃を抜くような感じで。 
靴を脱いで上がり、二間だけどまあまあな部屋に入っていった。 
習性でコンパスで確認すると窓は西。こりゃあ西日がきついなぁなんて思ってたよ。 
押入れとかもまあまあ広くて意外といいけど・・惜しいなと。 
その旨を不動産屋さんに話すと、引きつった顔で笑ってじゃあすぐ次に行きましょうって。 
なんか怒るようなことしたのかなって玄関に戻ると、靴が六足ある。 
男物、俺と不動産屋さんのもの。そして女性のとおぼしきもの。 
そのときの声にならない不動産屋さんの悲鳴・・・ 
俺は靴履いて玄関閉めて・・・あれって気付いた。不動産屋さんはもう階段を走り降りていたw 
ええ。俺も走りましたとも。響く音は三つ。俺の前と・・・後ろからも響きましたよ。 
霊感はないけどああもはっきりと見たのも、聞いたのも初めてでした 
あ。書き忘れました。不動産屋さんが懐で握っていたのはお札でした。 
車に乗り込むとお札を貼り、何か唱えてました。 
・・・・てかそんな物件を紹介すんなよとw 
違う不動産屋さんで今の部屋は決めました。終わりです
次の話
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